諌山創『進撃の巨人』13 ⑥

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今回のお話はだいたい三部に分かれているので、無理せず三回にわけて感想を書きたいと思います。

 

前回の続き。場面は変わって、小屋の一室。ベッドが並んでいるところを見ると、104期の男性陣の寝室かもしれません。巨人化の後、丸一日寝てしまっていたというエレンが目を覚ましてハンジ達の報告を聞くシーンから始まります。

 

 

三回にわたる巨人化実験で判明したことは、巨人化には限界があるということ。そして、エレンは硬質化できないということ。それを聞いたエレンは、つまりマリア奪還作戦が不可能だと言うことを悟り、落ち込みます。その場にいたハンジ、ミカサ、ヒストリアがかける言葉を持たずに黙ってしまった時、声をかけたのはリヴァイでした。

 

ここから始まるリヴァイの長くてわかりにくトークと、それを誤解して反論するミカサ、そして通訳するハンジさんが見れてなかなかステキシーン。笑

 

ちょっとリヴァイのセリフを全部引用してみましょう。

 

「俺達はそりゃあガッカリしたぜ…おかげで今日も空気がドブのように不味いな。このまま時間が経ってもいいことなんて一つもねぇ。次は何だろうな?巨人が地面から現れるかもしれねぇし空から降ってくるかもしれん…人類は依然牙の生えねぇ捕食対象のままだ。とにかくクソな状況だぜこりゃ」

 

ミカサ「…エレンは全力を尽くしました」

 

「知っている。だからどうした?頑張ったかどうかが何かに関係するのか?こいつは今穴を塞げねぇ」

 

ミカサ「それで…エレンを責めても…」

 

「オイ…俺は口が悪いだけで別に責めちゃいねぇよ。不足を確認して現状を嘆くのは大事な儀式だ。いいか?この壁の中は常にドブの臭いがする空気で満たされている。それも100年以上ずっとだ。この壁の中はずっとクソなんだよ。それが現状だ。俺がそれに気付いたのは数年前からだ。なんせ生まれた時からずっとこの臭ぇ空気を吸ってたからな。これが普通だと思っていた。だが壁の外で吸った空気は違った。地獄のような世界だがそこにはこの壁の中には無い自由があった。俺はそこで初めて自分が何を知らないかを知ることができたんだ」

 

以上です。ながっ!!!!そして着地点が不明!!笑

 

これは…。ハンジさんの通訳を通すと、「今回我々はエレンが硬質化できないことを知ることに成功した。(中略)派手に狼煙を上げた代償を払うのはこれからだろうけど、実験の結果を活かせるかどうかもこれからだ。つまりこれからも頑張ろうぜってリヴァイは言いたいんだよね」

 

わかりやすっ!!!

 

そして、ハンジさんが通訳する間、黙ってしまいながらも、最終的には「…あぁ、助かる……」というリヴァイもまた!!笑

ただ、何か思っているようで、沈黙が多いのも面白い。

 

ハンジさんは兵団のなかでも早い段階でリヴァイの通訳になっていたとスマートパスにありました。いいコンビだな!!

 

しかし、ハンジさんも、そして根暗そうに見えるリヴァイも、そしてもちろんエルヴィンも、基本的にすごい前向きですよね。地獄のような絶望のなかでも、わずかなものを希望に変えてそれを自らの力にして前に進む能力を持っています。これは調査兵団のなかではかなり必要な能力なのかもしれません。少なくとも、そうした精神は、現実世界のひとりひとりにも言えますね。多くの人は絶望の中で頭を垂れてしまいがちだけど、調査兵団のようにそこから出発する力が強い人が何事にも何かを成し遂げられるのかもしれません。

 

 

そんな上官たちの慰めを受けたエレンはなんとか気持を持ち直しますが、そのとき記憶障害による頭痛が彼を襲います。そのときにふと脳裡に浮かんだ女性の顔。まるで一見ヒストリアにも見える、しかし別人の黒髪の女性。その「誰か」の記憶にさいなまれるエレン。

 

ハンジはそんな彼をよそに、すべきことを提案します。硬質化かできないと分かった今、次に出来ることはウォール教とレイス家の周辺の調査。なぜ、壁の秘密を知るウォール教に関係のあるとされるのが、王家フリッツ家ではなく、レイス家なのか。

 

 

 

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