諌山創『進撃の巨人』12 ①

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第47話「子供達」

 

なぜこの回が「子供達」という副題なのか、最初呼んだときはわかりませんでした。でも、何となくだけど、今なら分かるかもしれない。

 

先月号でユミルの過去が知れて、ライナーやベルトルトたち側の事情も知れた今、彼らがこの回で交渉していた内容は、本当に「子供」らしい、感情的なもののように感じます。ユミルの願いも、それに対応するライナーの願いも、そしてエレンの憎しみも。全て、それぞれの立場を冷静に顧みれば、こんな会話の応酬はありえなかったのではないか。そう思えてならない。これが、ハンジやエルヴィン、リヴァイのように成熟して任務のために己をそぎ落とすことが出来る「大人達」であれば、こんな会話にはならなかっただろう。そう思えます。

戦士であると言ったライナーですらも、まだ十代の「子供」であり、戦場の極限状態では堪えきれないのだと。

 

 巨大樹の上で夜を待っていたライナーとベルトルト。訓練兵としていた頃から、クリスタがどうやらウォール教の重要人物らしいということはアニの調べでうすうす勘づいていたんですね。まずエレンとユミルを故郷へ連れ帰った後、再度アニとクリスタを奪いに壁の中へ攻め込み、そのあとは二度とここへは来ない。それで仕事は終了だというライナー。そして、全て終わって故郷に帰ったあとは、ベルトルトにアニへの気持を伝えるように言う兄貴ライナー。「先の短い殺人鬼同士だろ」というライナー。この意味がわかりませんでしたが、今となっては分かりますね。巨人化能力者の寿命は13年と限られている。彼らの寿命も、この時点で長くとも7,8年ほどだったということです。20代前半で死ぬのが確定していたなんて…辛い人生。それでも彼らには命をかけるものがそれぞれあったんですよね。そういった個人的な動機は明らかになっていませんが…。

 

 そんな調子で夜を待っていた彼らが動いたのは、信煙弾を発見したから。崩れた調査兵団を立て直し、馬を壁外へと輸送して長距離索敵陣形を立て直すという迅速な対応に、動揺するライナーとベルトルト。巨人の力を持っているこの二人をしても、エルヴィンの判断力と決断力は彼らを脅かすもののようです。

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