諌山創『進撃の巨人』9 ②

2l1

第36話「ただいま」

 前回で調査兵団の分隊長であったミケが死亡。人間と思わしき「獣の巨人」が新たに登場し、再び巨人の恐怖が色濃く演出されました。

 

 今回話はそう進むことなく、巨人の恐怖と104期にスポットが当たった回でした。

 

 ミケが単身で巨人を引きつけた後、四班に分かれて情報拡散と近隣住民の避難を行なっていた104期とミケ班の一行。今回ではそのうち北方面へと伝達に向かったサシャの班にクローズアップされていました。

 

 北方面に故郷を持つサシャの案内で迅速な避難勧告を続ける北班。先輩兵士にひとつの村への勧告を任せ、さらに奥地にある自分の故郷の村へと単身で向うサシャ。なんか普通に描いているけど、危ないよな。立体機動つけてないのに。それほど人員がギリギリということですね。

 

 ここでサシャと父親の回想シーンが入っていますが、今のサシャからは想像ができないくらい、方言バリバリでしかもかなり攻撃的な性格。これが素のサシャなんですね。マリア陥落後、住民がローゼに避難してきたことにより、狩猟を主な生業としてきたサシャの村は獲物の激減により食糧難の状況に陥りつつあったんですね。サシャはそれを「よそ者のせい」という風に決めつけ、村の伝統を壊すようなマリア住民との共生を拒否しますが、父親はそれを否定。狩猟をやめ、馬を育てる生業に変えれば保護が受けられると王政から打診されていたんですね。伝統を捨ててでも、村民全員で生き残る道を選ぶ父親。伝統を重視するサシャには、伝統のためにそれと共に心中する覚悟を迫ります。

 

 このやり取り、とても生々しくて印象的なシーンでした。皆で助け合うなんて生易しいきれい事ではなく、「生き残るため」という切実な選択であるというのがすごくリアル。また、同時にここでは、マリア陥落によって壁内の状況がかなり逼迫しているという事実も描かれていますね。こんな社会では人々の心の余裕がなくなりそう。。。。。

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ