諌山創『進撃の巨人』8 ①

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第31話「微笑み」

 

いよいよ八巻。アニメ第一期の終盤あたりに入ってきましたね。

 

最初この話を見た時はもう驚愕しかなかった。前回の話はエレンと調査兵団の幹部の王都招集が決まったところで終わりましたが、今回はその道中。

 

ウォールシーナへ入る際のストヘス区という街を通る際、エレン、ミカサ、アルミンがジャンを影武者として調査兵団とは別行動をとっていました。そして逃亡の手助けとして、ストヘス区に憲兵団として所属していた同じ104期のアニ・レオンハートへ逃亡幇助を呼掛けます。

 

ここまではああなるほどなぁとか思って見てたんですが、なんだかエレンとアルミンの焦った表情に違和感を覚えていたら、まさかの!!まさかのアニ捕獲計画やったと!!

 

まさかの!アニがあの女型の巨人でしたと!!

 

実は調査兵団はエレンを囮に、アニ、つまり女型の巨人をおびきよせて、捕獲しようとしていたんですね。なかなかすごい展開ですが、一体誰がアニがあの巨人だったと想像できたか!?

 

アルミンが正体に気づいたようだけど、まあ確かに言われてみれば。っていう感じで。女型が壁外でアルミンと接触した際、彼の顔を確認したこと、そしてアルミンの「死に急ぎ野郎」の言葉に反応したところから彼女の正体に気づいたと。アルミンがそれに気づいたのは、ハンジの捕獲した巨人、ソニーとビーンを殺したのがアニではないかとうすうす勘づいていたから。

 

この話で突然、アルミンとマルコがお互いの立体起動装置を小さな傷まで覚えるほどに仲良しだったのが判明して、違う意味で驚き。『進撃の巨人』は物語の大枠がしっかりと決まっていて、そこから脱線する個々の小さなお話はぶっとばす傾向にありますね。だからこそ、二次創作とか他作者によるスピンオフが豊富にあるんでしょうけど。

 

今回「敵」であることが判明したアニですが、彼女が憲兵団のなかでも馬鹿みたいに正義感溢れるマルロに対して言った言葉がとても好きです。

憲兵団を目指していた人、憲兵団になった人はほとんど人間としてのクズが悪人だった。彼らを正しい人間とは言うことはできないとしながらも、「それも普通の人間」だと彼女は言います。

 

「あんたの言うように本来人間が皆、良い人であればこの組織はこんなに腐ってないでしょ?この組織の仕組みが人間の本質がよく表われるような構造になってるだけで、だから……私は…ただ、そうやって流されるような弱いやつでも人間だと思われたいだけ…」

 

まさに『進撃の巨人』だけでなく、現代社会の世の中の本質を貫いているような言葉でした。そしてそんな「弱い」部分を自分のなかにも見いだしながら、それでも「人間だと思われたい」という彼女の言葉は、「巨人」だと分かった今から改めてみると、非常に切ない思いのように感じました。

 

アニ「敵」なのかもしれないけど、幸せになってほしい。

 

そんでもってこんな話をした後に、アルミンがやってきて「人類滅亡」について本気で語る様子を見て、なんだか違和感を感じました。きっと、アルミンは「弱い」人間ではないのだろうなぁ。

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