諌山創『進撃の巨人』3 ④

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第12話「偶像」

今回もとっても痺れる展開!南側の領土を束ねる最高責任者でもあり、トロスト区を含む最重要区域の防衛を任されている駐屯兵団のピクシス司令。

 

エレン達への攻撃をやめさせ、三人を壁上へと連れて行き、アルミンの作戦を聞くあたり、かなり柔軟な対応が可能なおじいちゃんのご様子。生来の変人、という彼は超絶美女の巨人なら食われてOKらしい。。。

 

アルミンの作戦は簡単なもので、扉付近にある大岩をエレンが巨人化して担ぎ、壁の穴まで持って行くということらしいです。

 

ピクシス司令に「できるか」と問われて「必ずやり遂げる」と返答するエレン。大丈夫なのか、と驚きに問うアルミンに対するエレンの態度が相変わらずぶれない。諌山先生がアニメのエレンはもっと駄目に描いて欲しいと言っていたとおり、ここの段階のエレンは何かできるヤツモード全開ですね。なんかすごい。

 

そんなこんなでピクシス司令の大号令のもと、駐屯兵団全員に説明される計画。巨人化計画の被験体と紹介されるエレンに皆は動揺を隠せず、さらには離脱や暴動をささやき合う声も。そして敵前逃亡をする者を上官として殺そうとする者も出るほど、陰惨で壮絶な心情があらわになったとき。

 

ピクシス司令の出した命令が恐ろしく、そして吸引力のあるものでした。もはや命令ではなく、演説にも近いほど。

 

「ワシが命ずる!!今この場から去る者の罪を免除する!!一度巨人の恐怖に屈した者は二度と巨人に立ち向かえん!巨人の恐ろしさを知った者はここから去るがいい!そして!!巨人の恐ろしさを自分の親や兄弟愛する者にも味わわせたい者も!!ここから去るがいい!!」

 

兵士としての義務を思い起こさせ、死地へと向かわせるピクシス司令ですが、そこには単なる一兵士としての考えだけでなく、生き残っている「人類」としての罪の意識と、さらには罪を重ねても最後の砦であるウォールローゼの死守を優先させる覚悟がありました。

 

ちょっと長いけどこれは感動したので引用しちゃおう。

 

「4年前の話をしよう!!4年前のウォール・マリア奪還作戦の話じゃ!!あえてワシが言わんでもわかっておると思うがの奪還作戦と言えば聞こえはいいが!要は政府が抱えきれんかった大量の失業者の口減らしじゃった!!皆がそのことに関して口をつぐんでおるのは彼らを壁の外に追いやったおかげで我々はこの狭い壁の中を生き抜くことができたからじゃ!ワシを含め人類すべてに罪がある!!……このウォール・ローゼが破られれば人類の二割を口減らしするだけじゃ済まんぞ!最後のウォール・シー名の中だけでは残された人類の半分も養えん!!人類が滅ぶなら巨人に食い尽くされるのが原因ではない!!人間同士の殺し合いで滅ぶ!!」

 

そして次に続く、彼の覚悟の言葉。

 

「我々はこれより奥の壁で死んではならん!!どうかここで――ここで死んでくれ!!」

 

この演説により動いたトロスト区奪還作戦。アルミンの立案した通り、多くの兵士は壁の一部分に集まって巨人を集め、穴とエレンの近くから距離を取らせる。そして、エレンは駐屯兵団の精鋭班の護衛を受けながら、巨人化。

 

この作戦が成功すれば、「その一歩は我々人類にとっての大きな進撃になる」。人類全体の希望をかけられたエレンが巨人化。さあここから!

 

というところで、エレンの護衛にまわっていたミカサめがけて、巨人エレンが攻撃。

 

今回はそこで終わり。

進撃の巨人って、こう、盛り上がってきたぜ!ってとこでくじかれる。まあ、現実もそうなんで、リアルな絶望感が演出されるのですが。読んでいて、希望をもったら、すぐあとに絶望があるのがこわすぎる。

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