諌山創『進撃の巨人』3 ②

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第10話「左腕の行方」

本編に戻り、第10話目はエレンサイドのお話。

アルミンをかばって巨人に捕食された後のエレンの視点で始まる回です。

 

エレンが最後に見た外の世界は、自分に手を差し伸べるアルミンの姿。それも巨人の口が閉じられて見えなくなり、アルミンに向かって伸ばしていたエレン自身の左腕も食いちぎられてしまいます。

 

そして捕食されたエレンが生きたまま落ちた巨人の胃の中。多くの人間の死体が胃液に沈んだ地獄。生きたまま食われた者も、「熱い」と呻きながら、母を呼びながら胃液に溺れていく地獄の穴。

 

「こんなハズじゃ…」と絶望するエレン。泣きながら、無くなった左腕を見ながら、それでも彼が胃液に沈みながら口にしたのは、絶望の言葉でも悲観の言葉でも、愛する者の名前でもなく。

 

「チクショウ。諦めて…たまるか…駆逐してやる。この世から…一匹残らず…オレが…この手で…」

 

妄執とも言えるほどの、恐ろしいまでの巨人への憎悪。

 

その思いは次の瞬間、巨人の姿となって形になります。腹をつきやぶって出てきたエレン巨人。周囲の巨人を殺しながら、「モットコロス…モットコロシタイ」と思うエレン。

 

そのまま、場面は変わって虚な笑みを浮かべながら「殺シテヤル」とつぶやく人間エレンの表情のアップに。

 

そこで我に返ったエレンが見たのは、自分とミカサ、アルミンの三人に対して銃口を突きつけている駐屯兵団の兵士達。

 

巨人化したエレンを目撃した駐屯兵団がパニックを起こし、エレンを殺そうとしている模様。それを身を呈してかばおうとするミカサ。全て知っていることを説明するんだとエレンに問い詰めるアルミン。

 

誰一人として状況を読むことができないなか、恐怖だけが伝染してパニックを起こしている絶望的な状況。

 

エレン本人も、巨人になっていたときのことを夢のなかのように虚にしか覚えてない様子。また、巨人化できることも知らなかった様子。それでも自分は人間だと主張するものの、駐屯兵団は聞く耳持たず。

 

そこで、不意に思いだしたエレン。それは、ずっと首からさげて身につけていたカギ。巨人がシガンシナ区に攻め込んできた5年前のあの日に、父から譲り受けていた秘密の地下室の鍵。父との別れはそこであったはずなのに、そのあと、父と再会していた記憶が蘇ります。父であるグリシャは泣きながらエレンに注射を打ち込みます。そして、必ず地下室に行かなければならないと鍵を再度託すのです。

 

「お前はウォール・マリアを奪還して地下室に辿り着かなければならない…この「力」はその時役に立つはずだ。使い方は彼らの記憶が教えてくれるだろう…。ミカサやアルミン…みんなを救いたいなら、お前はこの力を支配しなくてはならない」

 

そして放たれる砲撃。

 

その極限の状態に、左腕に噛みつき、自傷行為を行なった末に出たのは、巨人。

 

ミカサやアルミンを守るように表われた、半分骨になった上半身だけの巨人。それが表われてさらに現場が恐怖と混乱に占拠された。そこで今回のお話は終わり。

 

すごい展開と描写。『進撃の巨人』はこの最初の方の展開がすっごい魅力的で、人を惹きつけるものがありますね。

 

でも、これは絶対に自分では体験したくない。。。

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