諌山創『進撃の巨人』2 ②

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第6話「少女が見た世界」

『進撃の巨人』の作者が中二病、と自身を語るのも分かる気がする今回のお話。ミカサの過去が暗すぎて、設定がやばすぎて確かに中二病、、、とも言える。笑

 

久しぶりにこんなにトラウマしかない設定を背負った人びとの物語を読んだ。でもこれがまた陳腐にならないのは、迫り来る恐怖が徹底的だからなんでしょうか。

 

今回明らかになったのはミカサの過去。そしてエレンとの出会い。出会い方が最悪。

 

ミカサは両親と三人家族。そこに母親の病気をみにきていたのがエレンのお父さんのグリシャ医師だったんですね。お母さんが生粋の東洋人。この壁のなかでは東洋人はほとんどおらず、高値で人身売買されていたんですね…。なんて世界だ。そんなお母さんを狙った強盗が三人、両親を惨殺。ミカサもつかまったところを、エレンがあの「駆逐してやる」テンションでやってきて二人を惨殺。

 

当時九歳。大の男を相手にナイフを突き立てて「この…獣め!!死んじまえ!」「お前らなんか…こうなって当然だ!!」と殺す様はもう、おかしいでしょ。おかしいよやっぱりエレンはおかしいよ。

 

と思ってしまった…。こんな主人公あるのか。だってこのときエレンとミカサはまだそこまで仲良くなかったのに。。。エレンの感情の回路がすごい。

 

二人を惨殺してミカサを救い出そうとしたところに、もう一人の男がやってきてエレンを殺そうとします。エレンは殺されそうになるところ、ミカサに助けを求めるのではなく、呆然とする彼女に対して「戦え!」と奮い立たせます。「戦わなければ勝てない」と。

 

このとき、強盗の男が「何考えてやがるこのガキ」と言いますが、ほんとそれ思った。

 

しかしこの言葉はミカサを奮い立たせます。強者である男に、弱者のエレンが殺されそうになっている光景。それは、人間が生きるために動物を殺したりしてきたことと同じだと。「この世界は残酷なんだ」と。強者が生き残る世界を見て取ります。

 

そこで覚醒するミカサ。自分を完璧に支配できるようになって、まさかのバカ力で男を殺します。この覚醒が後々あれに繋がるなんて……。

 

この事件をきっかけに、孤児になったミカサはエレンの家で一緒に暮すことになるんですね。そしてこのときにエレンがミカサに巻いてあげたマフラーが嬉しくて、ミカサはエレンに心酔して、訓練兵になった今でもそのマフラーは年中無休と。

 

 

なんか過去はわかったんですが、グリシャがエレンが叱った内容にも違和感。エレンが男達を殺した理由を「有害な獣を駆除しただけ」と言うのをとがめずに、「運が良かっただけだ!!私はお前が自分の命を軽々に投げ打ったことを咎めているんだ!」

 

そこ!!!??

 

いや、そこもですが、人を殺して解決したことに対しては叱らないのね!と思ったけど、『進撃の巨人』では人が生き残るために誰かを殺すことに対して、今のところあまり葛藤が見られませんね。

 

そこに違和感と、共感できない気持ちを感じました。でもここまではっきりと危うい描写をするマンガだからこそ、面白いんでしょうね。

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