漆原友紀『蟲師』8 ④

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昨日の感想で途中までだったんですが、まさか「冬の底」の話の感想で二回に分けるとは

思わなかった。

ヌシを探して、山を閉じることをやめさせようと思い立つギンコ。なんだか変な動物の足

跡のようなものを追いかけて彼が行きついたのは、山の奥の沼のほとり。そこにいたヌシ

にびっくり。

カメやないか!!!!

いや、猪やらナマズまでもがヌシになるから、全然問題ないんだけど、なんかすごい。こ

のカメめっちゃヌシっぽい。もはや神様っぽい。笑

そんなことをカメヌシ見て思いました。そしてそのヌシに普通に話しかけるギンコ。ヌシ

って人の言葉通じるのかしら。でも、人間よりも上手なんだし、こちらの考えは届くのか

な。

必死に「もうあきらめてくれ」と説得を試みるギンコ。ヌシに近づこうと雪の中、もさも

さと歩を進めるギンコに対し、空を見上げていたヌシがゆっくりとギンコの方に体を向け

るさまがまたヌシっぽい。正面から見たヌシがカメすぎてヌシっぽい(もう意味不明)。

ヌシがギンコを見ると、遠くの方から蟲たちがやってきて強風をふかせます。そしてその

風にあおられて、沼に落ちてしまうギンコ。底なし沼だったようで、そのまま背中の箱だ

け残して沈んでしまったギンコ!!

主人公死す!

と思ったら、なんと沼のなかでは息が出来、見渡せばたくさんの動物たちが眠っていた!

ここでみんな傷を癒していたんだな、と気づいたギンコ。

まだ山は死んでいなかったんだ。

それを知って、「よかった。ほんとによかったな」と意識を飛ばす前に思うギンコ。

なんて……。なんていい人……。なんてすごい人……。自分も死にかけたのに、山が死ん

でなかったことがうれしいんですね。その言葉に読者の私は嬉しかったし、感動したよ。

場面は変わり、雪がとけきった春の山。沼からざばっと立ち上がったギンコ。どうやら眠

っていたようで、その間に春が来た様子。はっと見やれば、ギンコの荷物の中から光酒が

こぼれていました。そしてそれを冬の蟲が食い、山から去っていきます。

その様をぼんやりとみていたギンコですが、春の訪れ、蟲たちが目覚めた気配を感じ取り

、「やばい」と焦って荷物を手に山を急いでおります。蟲タバコも光酒もなくして、丸裸

状態なので、確かにやばい。急いで降りると、あっけらかんと里につき、蟲にも対してか

らまれることはありませんでした。

一息ついて、光酒は傷ついた冬の蟲が他へとわたっていくために必要なものだったのだろ

うと考えついたところでハッとします。

ヌシがギンコを山に入れたのは、そして山から出さなかったのは、全てギンコのもつ光酒

を目的としていたためだと。

ヌシの掌の上で踊らされて、荷物を全てダメにしたギンコでしたが、

「まあいいか」と春の陽気に笑って寝っころがる様子がとっても素敵な最後でした。他の

人間が1人も出なかったからか、純粋にギンコが山や蟲をどのように捉えているのかが垣

間見れたような気がした回でした。

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