漆原友紀『蟲師』7 ⑥

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「棘の道」

 

今回のお話は前後編のもの。

そして蟲師の物語のなかでも特にキーとなっている人たちが出ていることで、とっても面白かったです。

キーパーソンが出ているからといって派手な展開があるわけではないのが、蟲師のまたいいところ。

 

今回は、禁種の蟲を身体に封じた狩房家と、狩房の者に蟲を封じ込めた蟲師の末裔である薬袋家の内情について触れたお話。

 

おどろおどろしく、閉鎖的で封建的な両家の関係性を、ギンコが垣間見る、というもの。

 

死した植物たちが再び生命活動を開始している地域があるという噂を聞き、動き出したのは薬袋一族の当主、クマド。

クマドと幼いころより知己の淡幽は、彼を心配してギンコにその手伝いを頼みます。

 

幼いころより、どこか空虚な印象を拭えないクマド。そんなクマドが無理をせぬように、と彼女が頼れる唯一の存在のギンコにたくすのです。

両家の関係性や秘密を、タマは彼女に話していないようですが、淡幽は何となく感じ取っている様子。

 

ただ彼女は、狩房家の者、筆記者としてよりも、一人の友人としてクマドを心配し、ギンコを頼っている様子。

それを感じ取って、明らかな厄介事だとわかりつつ、ギンコはその頼みを聞きます。

 

ここらへんの二人の関係性がとっても素敵……。いいね。うん。

 

 

でも、クマドが言うように、他の蟲師や関係者から見ると、ギンコの存在は異様に見えますね。

薬袋の一族の領分だ、と薬屋のおっちゃんも言っているのに、そこに筆記者からの直々の依頼書を持った風来坊がやってくるのですから。

 

 

 

それにしてもクマドの幼いころの描写が不可解。

棘の道、というところにおじいさん的な人に連れてこられて、そこの庵で蟲が見えるようになるまでいろ、ということ。

 

誰もいない、光も差さない場所で一人ぼっちで置き捨てられる少年が、ゆっくりと壊れていくさまが痛々しい。

彼の秘密と、今回おかしなことになっているという場所に共通しているのは、棘の道。

蟲が通るその道が、何かキーになっている様子。

 

今回はここまで。また次回、感想を書きたいと思います。

 

 

 

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