漆原友紀『蟲師』6 ②

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「囀る貝」

今回のお話は緩急のある物語ではありませんでした。起承転結ない。笑

それでも、やっぱり優しさのある物語。こういう物語こそ、たくさん読みたいですね。そしてこういう物語こそ、ギンコの影が薄くなる。笑

 

「雨の浜に微かに鳥の群れて鳴く声がする。けれど鳥の姿はどこにもない」

 

貝殻に潜り込み、凶兆が去るまで浜で囀る蟲、ヤドカリドリ。小さな声で仲間のために、生きるために囀り歌うその声を聞いた少女の物語。

 

とある事件から、父親と二人、村から離れて崖の上で暮す少女ミナ。村の同年代の子達とも父の言いつけで遊べないミナが、こっそりと海辺にあったキレイな貝殻を耳に寄せて、その貝の歌を聞いてしまいます。それで声を奪われたところに、ちょうどヤドカリドリを見つけて「吉兆がある」とミナの父親に忠告しにギンコが赴きます。

 

父親とミナは村の人びとと関わりを避けている様子。村人のもとへと赴くと、彼らは尼漁ではなく、養殖をしていました。網元に聞けば、少し前にフカにやられて、一人の尼が死んでしまったそう。その女性がミナの母親であった。それからミナの父親は網元を許せず、村から離れて娘と二人きりで暮すようになり、網元は漁をやめ、網子をより安全に雇える養殖へと手をつけた。

 

そんな裏事情のある村へ、何らかの凶兆が出ており、確実に何かが起こると忠告するギンコ。それは結局、赤潮でありました。

 

赤潮が出てしまうと、毒をもった貝が出ることから、漁ができなくなる。村人全員が飢え死にしてしまう危機的状況のもと、唯一漁をしていたミナが見つけた真珠を売り、村全員が生き残れるようにする。

そんな、ミナの家族と網元の家族の和解へと繋がる物語でした。

 

今回のお話、ストーリーもさることながら、アニメ版がとってもステキでした。最後、ヤドカリドリが海へと飛び立って帰るのを、声が戻ったミナが見上げるシーン。コミックだけでは感じることのできない蟲、という自然を構成するひとつが圧倒的に美しく描かれていて感動物でした。

 

いいなあ蟲師。笑

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