漆原友紀『蟲師』4 ⑤

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「籠のなか」

今回のお話はなんだかびっくり仰天の連続でした。蟲っていろいろあるんだな……と思った反面、「籠のなか」にいる人びとの幸せと少しの悲しさ。そしてその「籠のなか」の人びとを家族であっても忌み嫌う里の人びとの気持ちが哀しかったです。

 

しかし今回は、竹林がまたキレイな回でしたね!!竹林の中、あの独特の土を踏みしめる感覚。森林とは違う日光の差し方。静けさ。葉のこすれる音。竹林の良さが思い出せる良い回でした。

 

今回はギンコも最初、なんじゃこりゃー状態でしたね。竹林のなかで変な男に声をかけられて、一緒に里へ降りようとしたら、なぜかいっこうに竹林から出れない。なんじゃこりゃーってなってたら、女と子供がやってきて、男の家族だという。竹林に三人で住んでいるという男と別れると、あっさりと里へと下りれた。

 

なんじゃこりゃーって思いながら里へ降りたら、白い竹の話、そして男の出自を聞いて再び竹林へと戻るギンコ。

 

蟲の仕業ですなってわけですね!

 

何と男の奥さんは、「鬼蟲」という蟲と人間との間にできた子供だと!そんなことあるんですね!なんかそういう話聞くと、人間の形をした蟲?とかやっぱ子供ってコウノトリが連れてくるわけじゃないんで、そういう風に考えがちですが、蟲師では違います!!

なんと蟲は竹の形をした蟲ですと!!!なんてこった!

 

子供のころはそれでも、男や里の友人は、その「鬼蟲」であった女と一緒に遊んでいたんですね。でも、ある日、女が飲んでいた白い竹からとったという水を男も飲んでから、竹林から出れなくなった。

でも、そのときは男も里と繋がりがあったから、里の者が二人を訪ねたりしていたけれど。。。

 

女の母親も死に、二人になって自然に夫婦となった二人。子供が生まれてから、全て変わったんですね。女が生んだ子供は、女がそうであったように、「鬼蟲」であったわけです。タケノコの形をして生まれた子供を見て、里の者は二人のもとを訪れなくなったけれど、男は「親が何でも……セツはセツだ」と受け容れたんですね。

 

それでも生まれ育った里へ親子で降りてみたい、という思いは男にはあった。それをなんとかしようと、白い竹のことを聞いた女は、白い竹を切ってしまいます。

 

そのおかげで、男は里へ降りられたんですが、里の人は「鬼蟲」である自分の子供と、女を受け容れてくれませんでした。男に「もう来ないで」という実の妹の声を聞いて、再び竹林へと戻る男。

 

それでも、三人は幸せに暮らしました。

 

でも、次にギンコが訪れたとき、二人は既に死んでいた。親であった白い竹を切ってしまって、二人は命をつなぐことができなくなってしまったんですね。ひとりぼっちで竹林に残る男。

切なすぎます……。

 

最期、二人のお墓のところで赤ん坊の泣き声が聞こえてきて物語は終わります。

 

アニメ版でその後、男が二人の子供を育てている様子が描かれました。これがなかったらほんと救われない話でした。

 

蟲師のいいところは、切ないんだけど、むやみやたらに救いのない悲壮なお話がない、ということですよね!どうしようもないことが重なって哀しい話になっても、それだけで終わらない何かが有る。それがいいんですね。。。きっと。

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