蜷川ヤエコ『モノノ怪』弐 ②

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さて、今日も「モノノ怪」の弐巻!感想を行きましょう。

 

ご隠居が語り出した〝理〟。若いとき、花嫁道中の娘をさらって家に連れ帰ったことが事の発端。しかし、ご隠居曰く、娘はあらがうこともなく、自分にもたれかかるように縋ってきた、と。

 

娘を哀れに思ったご隠居は彼女にキレイな着物を着せ、おいしい食事を与えることをして、罪滅ぼしをしようとしてたが、結局彼女は若いときに自殺を図ってしまった。と。

 

これがご隠居の〝真〟と〝理〟。

 

しかし加世ちゃんは得心がいっていない様子。

裏付けるようにさとさんは取り乱して男たちを責めます。

 

化猫の力は強く、食い止めている薬売りさんの力をどんどん押していきます。

お手てが血まみれになっても頑張って食い止めようとする薬売りさんは、女みたいな優男だけど男前!

 

しかし、どうやら何かが足りないらしく、退魔の剣は抜けないらしい。

 

押されていく薬売りさんを見て、小田島さんはご隠居を、加世ちゃんはさとさんを連れて奥の部屋に逃げようとしますが、伊國と笹岡が扉を開けようとしません。

 

しかもさとさんは加世ちゃんの首を締めだすわ、助けようとした小田島さんをご隠居はホラーな笑みで自分を守れと引き留めて、、、

 

極限の恐怖にさらされた人間が、追い詰められて露呈させる感情の醜さ。

 

呼応するように、薬売りさんもまた、力尽きて倒れてしまいます。

 

でもそんな極限状況に流れを変えたのは。

 

小田島さんの薬売りさんへの懇願。

 

「頼む頼む頼む頼む」と「何とかしてくれ」と叫ぶ小田島さん。彼の実直な懇願が、退魔の剣に力を与えた!!

 

何これ、小田島パワー!!!!

 

彼の必死の懇願に応じようと、薬売りさんももう一度立ち上がります。

 

「小田島様の……頼みとあっちゃぁ」「仕方あるまい」

 

と札で化猫の進路を封じ、退魔の剣を抜こうとします。

 

何これ、小田島さんがヒロインの位置にいる!!笑

それは冗談としても、坂井家の屋敷の人間に感情を移していなかったように見えた薬売りさんですが、小田島さんの真面目さや優しさ、実直さには何らかの思うところがあったのですね。

彼の優しげな行動には、何度か注目している薬売りさんのシーンが描かれていましたが、なんだかこういうのは良いですね。

 

人間の醜さが描かれているなかにも消えない、人間の良さ。

 

ピンチのヒーローを奮い立たせたり、何者にもとらわれぬ救世主が応じるのは、そういうものなんですね。

 

そのやり取りが、王道とはいえなんだかジンときます。

 

まさに小田島パワー。

 

しかし!世の中そんな甘くありやせんぜ!!!

 

札の結界の端をすりぬけて、まさかの化猫分裂技!!そんな芸まで持っていたとは!!

 

振り向きざまに小田島さんと加世ちゃんに札の結界を張って、なんとか二人を化猫から助けようとする薬売りさん。振り向いたその手に、札がまだあるので、伊國や笹岡も守ろうとしているのかな。

でも化猫はそんな彼に牙をむいてきます。薬売りさんは化猫の世界に呑まれてしまいます。

 

その瞬間、彼が見たのは化猫の記憶…?

 

薬売りさんがいなくなって、守る者がいなくなった坂井家の人々。さとさんが「みんな死んじまえばいい!!」と叫ぶように、化猫が牙をむく様は……。ポケモンみたい。

 

 

それにしても、薬売りさんが化猫にタックル食らう前、その間に颯爽と現れた退魔の剣は、持ち主を守ろうとしたのかしら。

 

一緒にタックル食らってるので、何も意味なかったんですが。

なんか、守ろうとして間に現れたんだとしたら……。あの気持ち悪い剣の顔も、なんか可愛く見えてくる今日この頃。笑

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