青い花 / 志村貴子

青い花
百合漫画といえばこの作品じゃないかなと思います。アニメにもなったしサブカルファンの間ではかなり有名な作品ですよね。個人的にはアニメはあんまりでしたが…。というかやはり、この作品は作者の志村貴子さんのタッチとせりふ回しやコマ送りの味がすべてだと思うので。

主人公は高校入学のタイミングで再会した幼なじみの女子高生2人、奥平あきらと二階堂ふみ。そして、あきらの通う藤ヶ谷女子学院とふみの通う松岡女子高等学校の女の子たちみんなです。彼女たちが学校生活を含む普通の日常の中でのいろんな経験――主に部活と恋愛――をする三年間が群像劇として描かれています。

話は藤ヶ谷女子学院で毎年行われる演劇祭に向けての準備や練習を中心に展開されます。そこで演じられる名作劇の内容が彼女たちの心情に微妙に絡んでいるようないないような…そんな演出が素敵だなと思いました。

女の子がいっぱいで華やかといえば華やかなのですが、少年漫画のハーレムものみたいなわかりやすいキラキラ感はありません。本当に普通の女の子たちの本当にささやかな日常の楽しいことや傷ついたこと、そして見た目よりもずっとたくましく立ち直って進んでいく姿がそこにはあります。

GLものではあるのですが(そういうシーンもありますが)、テーマは恋愛というより十代の女の子たちの感じること全てではないでしょうか。その点は、「男子高校生の日常」( スクウェア・エニックス/山内泰延)と同じかもしれませんね。男女の違いはありますが。

高校生の頃って、大人になってから振り返るともっとうまくできたんじゃ…と恥ずかしくなることもたくさんあるけど、でもそんなことも含めていい思い出、みたいなところがあると思います。そんな感覚を等身大の淡い色合いそのままに味わえるのがこの作品です。

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